私の大学院は、昼間は仕事をしている人が多いため、授業はすべて夕方から始まる(フレキシブルMBA参照)。そのため、おなかがすいて授業中でもお菓子を食べたり、飲み物を飲んでいる学生が多い。その飲み物の中で、特に人気があるのがビタミンウォーターシリーズ。30人クラスでだいたい5-6人がこのビタミンウォーターを飲みながら授業をうけている。たぶんこれは日本にはまだないと思うのだが、ペットボトルに入っているカラフルなドリンクで、配合されているビタミンの効能が書いてある。カルシウムとかビタミンCといった、ビタミンそのものが書いてあってもあまり気にならないのだが、効能が書いてあると、直接的にその人のニーズをあらわしていて観察すると非常に興味深い。
例えば、いかにもマッチョな男性が energy (エネルギー)を飲んでいるのを見ると、彼は肉体派であることが再確認できるし、more relaxation (もっとリラックス)を飲んでいる人は、癒しを求めていると容易に解釈できる。この他にも、revive (回復)、rescue (救済)、endurance (忍耐)といった種類がある。 今日、マクロ経済の授業で、近くの女の子が focus, more clarity (集中、もっと明快に)というビタミンドリンクを飲んでいた。彼女は、ちょっと的外れの質問をしたり、よく理解できないような発言をするので、正直めいわくだなあと思っていた。しかし、そのビタミンウォーターを見て、「なんだ、この子は、自分が論理的でなくて焦点がぼやけていることをちゃんと自覚しているんだ」と、潔く自分の欠点を認める姿勢に感心してしまった。今日も彼女はとんちんかんな質問をしていたが、心の中で彼女を応援している自分がいた。 (clarityには、「論理の明確さ」という意味もあるが、このドリンクの効能は「かすんだ視力をはっきりと」という意味でのclarityであることが後で調べてわかった。感心して損をした。) このように効能ズバリのビタミンウォーターと似た働きをする食べ物として、大学生協で売っていた頭脳パンをあげたい。これを食べている学生を見るたびに、「そんなに頭がよくなりたいのかあ」と同情したものだった。たぶん、食べている本人は、頭脳の向上にたいして、それほど強い思い入れがあったわけではないだろうが、まわりにはそう受け取られかねない。 このように、自分が何気なく食べているものがまわりに与える印象については注意が必要だ。
by dc20036
| 2005-12-07 05:00
| 食べ物
|
カテゴリ
以前の記事
2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 ライフログ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||