学生の頃、エルメスは手の届かない高級ブランドだった。プラダやフェンディーは、バイト代をためれば買えるブランドというイメージだったが、エルメスは値段も高いし、何というか学生の分際で持っていてはいけないような排他的な雰囲気を醸し出していた。実際、海外土産にもらったスカーフは、ちょっと大きくて生地にボリュームがあってなかなかうまく着こなすことができなかった。たまに気取ってコンサートなどにつけていくと、休憩時間に飲んだ飲み物の染みをつけてしまったりして、まだまだエルメスは早いなあと実感していた。
そんな雲の上のブランドエルメスの中でも、とりわけ姉が使っていた手帳に憧れていた。ずっと欲しそうに見ていたのが伝わったのか、それともしつこくねだったのが功を奏したのか、社会人になったお祝いに、姉が私に緑のエルメスの手帳をプレゼントしてくれた。この手帳、5万円以上もするので自分ではなかなか手が出せなかったので本当に嬉しかった。 エルメスの手帳はリフィルが高いことで有名。なんと一万円もするのだ。たかが紙のノートに毎年一万円も投資しなくてはならない。それでも、社会人のときは毎年リフィルを買っていた。仕事のミーティングの予定で真っ黒にうまってしまっても、それがエルメスの手帳だとやる気が出てがんばれるという効果があった(ような気がした)。 また、手帳に合うボールペンは3万円くらいする。とても細いサイズなので他のボールペンはなかなか入らない。しかもボールペンは銀製なのですぐに黒くなってしまう。 このように、エルメスの手帳は、毎年1万円のリフィルと数万の小物が買えるような顧客しか相手にしないという極めて傲慢な商品なのだ。 しかし、最近すばらしいものを発見した。なんと、エルメスの手帳にぴったりとはまる安いリフィルとボールペンがあるのだ。 リフィルはL'Agenda Moderneのもの。背中がリングになっていて、エルメスの手帳と同じサイズ。フランス製で、値段はタイプにもよるが2000円程度とかなり安い。ページの横が金色になっているし、ページの右下が三角に切り取れるようになっているし、プランニング表とアドレス帳もついているのでエルメスのリフィルとほぼ同じ。背リングが銀色でないところはおしい。このリフィルは日本だと銀座の伊東屋などで手に入れることができる。通信販売でも買えるようなので、フランス語に自信がある人は試してみるともっと安く買えるのかもしれない。 ボールペンはWalkieのもの。エルメスのものよりもさらに細いくらいだ。ロングタイプとショートタイプがあり、シャープペンもある。値段はたしか700円くらいだったので、間違いなく銀製ではないが、よほど詳しい人でないと気にならないかもしれない。 このおかげで、学生の分際でもエルメスの手帳を使い続けることができるようになった。社会人になったときは、30歳になったらバーキンを持とうと心に決めていたのだが、その夢は叶わず、廉価版のフールトゥに教科書をつめて大学に通う毎日。うーん、次の目標設定は40歳にしておこうかな。
by dc20036
| 2007-02-07 12:44
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